資産形成というと、NISAを始める、個別株を買う、副業を始めるなど「増やす行動」に目が向きがちです。しかし実際には、増やす前に漏れを止める方が効果的なケースもあります。
例えば住宅ローン。毎月数万円、毎年数十万円というお金が何十年も出ていく仕組みです。もし借り換えによって月1万円節約できれば年間12万円、20年なら240万円になります。しかも投資のように値下がりリスクはありません。
私は入金力アップで大切なのは「収入を増やすこと」だけではなく、「支出を減らすこと」だと思っています。住宅ローン借り換えは、その代表例です。
金利だけ見ると負ける
多くの人がやりがちなのがこれです。
「金利が一番低い銀行を選べばいいんでしょ?」
これは半分正解で、半分不正解です。なぜなら借り換えの総コストは「金利+諸費用」で決まるからです。
銀行によっては事務手数料が高い、保証料が別途必要、団信の条件が不利などの隠れコストがあります。金利だけで選ぶと、思ったほど得にならないこともあります。
比較すべきは「総支払額」
損しないために見るべきなのは金利ではなく総支払額です。
| 項目 | 確認ポイント |
|---|---|
| 金利 | 変動・固定の違い |
| 事務手数料 | 定額か借入額連動か |
| 保証料 | 無料か別途必要か |
この3つを含めた総支払額で比較することが重要です。
ネット銀行が強い理由
借り換えでは基本的にネット銀行が有利です。理由はシンプルで、金利が低く、手数料が比較的安く、オンライン完結が多く、審査スピードも速いからです。
代表的な候補
| 銀行 | 特徴 |
|---|---|
| 住信SBIネット銀行 | バランス型 |
| auじぶん銀行 | 金利競争力が高い |
| 楽天銀行 | 楽天経済圏との相性 |
まずはこのあたりから比較すると良いでしょう。

住宅ローン借り換えの実際の流れ
住宅ローン借り換えは難しそうに見えますが、実際はそこまで複雑ではありません。
大まかな流れは次の通りです。
現在のローン確認
↓
借り換え候補を探す
↓
事前審査
↓
本審査
↓
契約手続き
↓
現在のローン完済
↓
借り換え完了
最近はネット銀行が増えたため、自宅にいながら進められる部分もかなり多くなっています。
Step1:現在のローンを確認する
まず確認するのは以下の3つです。
- 現在の金利
- 残債
- 残り返済期間
返済予定表や銀行アプリを見れば確認できます。
Step2:借り換え候補を探す
次にネット銀行などの条件を確認します。
- 金利
- 事務手数料
- 保証料
- 団信の内容
ここでは1社だけで決めず、最低でも3社は比較したいところです。
Step3:事前審査を申し込む
気になる銀行が見つかったら事前審査です。
必要になることが多いものは、
- 本人確認書類
- 源泉徴収票
- 返済予定表
事前審査は無料のことがほとんどです。落ちても大きなデメリットはありません。
Step4:本審査
事前審査に通過したら本審査です。
ここではより詳しい資料を提出します。
- 住民票
- 課税証明書
- 売買契約書
- 登記事項証明書
などが必要になる場合があります。銀行によって違います。
Step5:契約・借り換え実行
本審査に通ると契約です。
借り換え実行日に新しい銀行が現在の銀行へ残債を支払い、現在のローンは完済となります。
その後は新しい銀行へ返済していくだけです。
借り換えにかかる期間
意外と気になるのが期間です。
目安は以下の通りです。
| 手続き | 期間目安 |
|---|---|
| 比較・検討 | 数日 |
| 事前審査 | 数日〜1週間 |
| 本審査 | 1〜3週間 |
| 契約・実行 | 1〜2週間 |
合計すると1か月〜2か月程度で完了するケースが多いです。
面倒そうに見えて実は一度だけ
住宅ローン借り換えの最大の欠点は面倒なことです。
書類も必要ですし、審査もあります。
ただし、これは基本的に一度だけです。
もしその結果として数十万円、場合によっては数百万円の差が生まれるなら、一度確認してみる価値は十分あると思います。
こんな銀行には注意
以下のようなケースは慎重に確認しましょう。
- 金利だけ異常に低い
- 手数料が高い
- 保証料が別途必要
- 団信特約が有料
金利が低くても総支払額が高ければ意味がありません。
借り換えメリットが出やすい3条件
住宅ローン借り換えでよく言われる目安があります。
✅ 金利差0.5%以上
✅ 残債1,000万円以上
✅ 残り期間10年以上
この3つが揃うと節約効果が大きくなりやすいです。
今日できる一歩
まずは次の2つだけで十分です。
① 今の住宅ローン金利を確認する
② ネット銀行の金利を見る
たったこれだけでも、自分が得しているのか損しているのかが見えてきます。
まとめ
住宅ローン借り換えは派手ではありません。SNSで話題になることも少ないでしょう。しかし、投資で年利5%を狙う前に、毎月確実に出ていくお金を減らすことも立派な資産形成です。
私は入金力アップとは「収入を増やすこと」だけではないと思っています。お金の流れを整え、漏れを減らし、その浮いたお金を資産形成へ回す。住宅ローン借り換えは、その代表的な方法の一つです。
数十万円、場合によっては数百万円の差になることもあります。もし今の住宅ローンを契約してから何年も見直していないなら、一度だけでも確認してみる価値はあるかもしれません。

※本記事は特定銘柄の購入推奨ではありません。紹介したデータや戦略は一つの強力な指標として参考にし、投資判断はご自身のリスク許容度に応じて行ってください。
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