給料が少し増えた。
ボーナスが入った。
固定費を見直したら、毎月のお金に余裕ができた。
こういうとき、ふと思わない?
「このお金、全部投資へ回したほうがいいのかな?」
投資の情報を見ていると、
- 若いうちは全力投資
- 余剰金を寝かせるのはもったいない
- 現金を持ちすぎると機会損失
こんな言葉をよく見かける。
たしかに、言っていることは分かるんだよね。
投資へ回す時期が早ければ、それだけ長く運用できる。長期投資では、この「時間」がかなり大きな力になる。
でも、全部投資へ回そうとすると、もうひとつの問題が出てくる。
未来のために、今を削りすぎていないか。
今回は余剰金を投資へ回すか、今の生活に使うか、その間でちょっと迷ったときの話をしてみようかな。
1. 余剰金ができると、少し強気になる
毎月の収支がギリギリのときは、そこまで大胆なことは考えない。
でも、少し余裕ができると気持ちが変わる。
「あと1万円くらい積立額を増やせそう」
「ボーナスを一括投資したら、かなり増えるかも」
「現金のまま置いておくのはもったいないかな」
こんな感じで、少し強気になるんだよね。
これ自体は悪くない。
むしろ、生活が安定して余剰金ができたなら、積立額を増やすいいタイミングかもしれない。
ここで注意したいのが、口座に残っているお金が全部「余剰金」とは限らないこと。
来月使うお金。税金や車検に備えるお金。家電が壊れたときのお金。病気や転職に備えるお金。
こういうものまで投資へ回すと、急な出費が来たときに困っちゃわないかな?
だから私なら、まずこんな順番で考える。
毎月の生活費
↓
近いうちに使う予定のお金
↓
急な出費に備える現金
↓
それでも残ったお金
↓
投資・経験・現金に分ける
「残高があるから投資できる」ではなく、使う予定のないお金かどうかを一度考える。
地味だけどかなり大事だと私は思うな?
2. 投資へ回すほど、未来は楽になりやすい
これは間違いなく、投資の強いところ。
毎月1万円を投資する人と、毎月3万円を投資する人では、長い時間がたつほど差が広がっていく可能性がある。
年5%で運用できたと仮定すると、こんなイメージになります。
| 毎月の投資額 | 20年後の目安 |
|---|---|
| 1万円 | 約411万円 |
| 3万円 | 約1,233万円 |
※毎月積立、年5%で運用できたとする単純計算です。税金や手数料は含まず、将来の運用成果を保証するものではありません。
毎月の差は2万円。
でも20年後の差は、単純に積立額を足しただけではなくなる。
運用で増えた利益が次の利益を生む、いわゆる複利が働くからだね。
だから「若いうちから始める」「長く続ける」「利益を再投資する」
この3つには、やっぱり意味がある。
私も使う予定のないお金なら、ある程度は早めに投資へ回したいと思っている。
積立設定をしておくと、使いすぎを防ぎやすいのもいいところだよね。
人って口座にお金が残っていると、なんとなく使える気がしてしまう。
でも給料日に自動で積み立てれば、最初から「なかったお金」として生活できる。
資産形成が続く人って、毎回強い意志で我慢しているというより、先に仕組みを作っている人が多いんじゃないかな。
投資へ回すと得やすいもの
| 得られるもの | どんな意味? |
|---|---|
| 将来の資産 | お金を増やせる可能性がある |
| 複利の時間 | 早く始めるほど長く運用できる |
| 積立習慣 | 使う前にお金を分けられる |
| 将来の選択肢 | 働き方や暮らし方を選びやすくなる |
3. でも、全部投資にも弱いところがある
相場が上がっているときは、現金を持たずに投資した人のほうが強く見える。
「あのとき全部買っておけばよかった」
そう思うこともあるよね。
ただ、人生は株価チャートみたいに、きれいな右肩上がりでは進まない。
- 突然の入院
- 車や家電の故障
- 転職による収入減
- 家族に関する出費
- 引っ越し
- 冠婚葬祭
予定表に書いていなかった出費が、普通に入ってくる。
しかも、お金が必要になったときに相場が下がっている可能性もある。
たとえば、投資口座には300万円ある。でも普通預金には10万円しかない。
そこで急に30万円必要になったら、含み損の株や投資信託を売らなければならないかもしれない。
本当は10年持つ予定だったのに、生活費のために安いところで売る。
これ、かなりもったいないんだよね。
だから現金は、ただ寝ているお金ではない。
投資を途中で売らずに済むための待機資金でもある。
私は、現金を持っていることで投資を続けられるなら、それは機会損失ではなく継続費だと思っている。
4. 暴落より先に、心が苦しくなることもある
全部投資へ回したときの問題は、急な出費だけじゃない。
心の余裕も減りやすい。
現金に余裕があると、相場が下がっても、
「生活費は別にあるから、まあ大丈夫か」と思いやすい。
でも現金がほとんどないと、少し下がっただけでも不安になる。
「もっと下がったらどうしよう」「今月、何かあったら困る」「やっぱり売ったほうがいいのかな」
含み損と生活不安が同時に来ると、冷静でいるのは難しい。
投資ではリスク許容度という言葉を使うけど、これは単に何%の下落まで耐えられるかという数字だけじゃないと思う。
夜に眠れるか。
家族に当たらずに済むか。
仕事中も株価ばかり見ずにいられるか。
そのあたりまで含めて、自分の許容範囲なんだよね。
5. 生活に使うお金は、本当に全部「浪費」なのか
投資を続けていると、生活へ使うお金に罪悪感を持つことがある。
「この3万円を投資したら、20年後にはもっと増えていたかも」
そんなふうに考え始めると、何を買っても機会損失に見えてくる。
でも、生活へ使うお金が全部ムダかというと、そんなことはない。
たとえば、
- 子どもと出かける
- 家族で旅行する
- 寝具を替えて睡眠を改善する
- 歯や身体のメンテナンスをする
- 趣味を楽しむ
- 会いたい人に会いに行く
- 勉強や資格にお金を使う
こういう出費は、口座残高を増やさないかもしれない。
でも、人生に何も残らないわけでもない。
特に、子どもが小さい時間や、元気に動ける時期は、あとで買い戻せない。
老後にお金が増えても、今と同じ体力、同じ人間関係、同じ環境が残っているとは限らないんだよね。
だから私は、今しか使えないお金もあると思っている。
将来の1万円と、今の1万円。
金額は同じでも、使える場面の価値まで同じとは限らないよね?
6. 「何のために増やすのか」を忘れやすい
投資を始めた理由は、人によって違う。
老後の安心が欲しかった。
働き方を選べるようになりたかった。
家族にお金の心配をさせたくなかった。
好きなことへ挑戦したかった。
ところが運用額が増えてくると、少しずつ目的が変わることがある。
「もっと増やしたい」「先月より入金したい」「年間配当を○万円にしたい」
目標を持つのは楽しいですよね
数字を増やすこと自体が目的になると、今の生活が邪魔に見えてくることもある。
家族との外食を減らす。
趣味を全部やめる。
必要な家電も買わない。
毎日節約のことばかり考える。
それで資産額は増えても、何のための資産形成だったのか分からなくなる。
私はここが、投資のちょっと怖いところだと思う。
お金は、安心や自由を増やすために始めたはず。
なのに、お金を増やすために毎日が窮屈になったら、少し順番が逆かもしれないね。
7. 我慢しすぎると、反動で使いたくなる
節約を頑張りすぎたあと、急に買い物をしたくなった経験はない?
「今月は絶対に何も買わない」
「外食は全部禁止」
「趣味には1円も使わない」
最初は続いても、ずっと我慢していると、ある日プツッと切れることがある。
強すぎる我慢
↓
ストレスがたまる
↓
もうどうでもよくなる
↓
反動で大きく使う
↓
罪悪感で、また厳しく節約する
このループ、かなり疲れる。
それなら最初から、月に5,000円や1万円を「自由に使っていいお金」として分けておくほうが続きやすいかもしれない。
使っても計画どおり。
罪悪感もいらない。
適度に生活へ使うことは、投資の邪魔ではなく、長く投資を続けるための調整なんだと思う。
8. 余剰金30万円が入ったら、どう分ける?
たとえば、ボーナスなどで30万円の余剰金ができたとする。
全部投資へ回すのもひとつの考え方。
全部使って旅行するのも、その人が納得しているなら間違いではない。
でも迷うなら、最初から分けてしまう方法もある。
例:バランス型
| 使い道 | 金額 |
|---|---|
| 投資 | 15万円 |
| 現金で残す | 10万円 |
| 家族・経験に使う | 5万円 |
例:現金をすでに十分持っている人
| 使い道 | 金額 |
|---|---|
| 投資 | 20万円 |
| 現金で残す | 3万円 |
| 家族・経験に使う | 7万円 |
例:近いうちに転職や引っ越しがある人
| 使い道 | 金額 |
|---|---|
| 投資 | 5万円 |
| 現金で残す | 20万円 |
| 家族・経験に使う | 5万円 |
どれが正解という話ではないよ。
同じ30万円でも、生活状況によって役割が変わるということ。
配分は毎回同じでなくてもいい。
今月は投資を多め。
旅行の予定がある月は生活費を多め。
転職前は現金を多め。
そのくらい動かしていいと思う。
9. 私なら「三つの財布」に分ける
余剰金をどう使うか迷ったら、私は三つに分けて考えたい。
余剰金
├─ 未来の財布:投資
├─ 安心の財布:現金
└─ 今の財布 :経験や楽しみ
未来の財布
将来の資産形成へ回すお金。
積立投資や長期保有する資産に使う。
安心の財布
急な出費や収入減へ備えるお金。
利回りは低くても、必要なときにすぐ使えることが役割になる。
今の財布
家族との時間、趣味、健康、学びに使うお金。
資産額には直接表れなくても、今の生活をちゃんと残してくれる。
この三つがあると、投資した自分も、使った自分も責めにくい。
全部、自分で決めた配分だからね。
10. 配分は、その人の性格でも変わる
数字上の最適解と、自分が続けられる配分は、必ずしも同じではない。
投資額が多いほど安心する人もいる。
現金が十分にないと落ち着かない人もいる。
今の経験にお金を使わないと、生活が苦しくなる人もいる。
さらに、
- 年齢
- 収入の安定性
- 家族構成
- 住宅や車の有無
- 投資経験
- 今後の予定
これによっても、ちょうどいい配分は変わる。
独身で固定費が低い人と、子育て中の家庭では同じにならない。
公務員と、収入の波が大きい自営業でも違う。
だからSNSで「現金は○%でいい」と言われても、そのまま自分に当てはめなくていいんだよね。
他人の正解は、その人の生活条件まで含めた正解。
配分だけ切り取っても、自分に合うとは限らない。
11. 迷ったときに聞きたい三つのこと
余剰金を投資するか迷ったら、私はこの三つを考えたい。
このお金は、3年以内に使う可能性がある?
使う予定があるなら、値下がりする商品へ無理に入れなくてもいい。
投資した直後に30%下がっても、生活は困らない?
困るなら、その金額は余剰金ではないかもしれない。
今しかできないことを、削っていない?
家族との時間や健康まで削っているなら、積立額を少し戻してもいい。
この三つに全部納得できるなら、投資へ回しやすい。
どこか引っかかるなら、全額ではなく一部だけ投資する。
0か100かにしなくていいんだよね。
まとめ——余剰金は、未来だけのものじゃない
余剰金ができたら、投資へ回す意味は大きい。
早く始めれば、長く運用できる。
積立額を増やせば、将来の選択肢も広がりやすい。
でも、全部投資へ回せば自動的に幸せになるわけでもない。
急な出費へ備える現金。
家族と過ごす時間。
若いうちにしかできない経験。
毎日を少し楽にしてくれる楽しみ。
こういうものにも、お金を置く意味がある。
私自身は、投資額を最大化するより、途中で嫌にならない配分を作るほうが大事だと思っている。
投資へ回す。
現金として残す。
今のために使う。
この三つを行ったり来たりしながら、自分に合う場所を探せばいい。
未来の自分にお金を送るのも大切。
でも、今日を生きている自分を、ずっと後回しにしなくてもよさそうかなー。
余剰金って、増やすためだけのお金じゃない。
自分の時間を、どの時代に配るか決めるお金なのかもしれないね?
※本記事は特定銘柄の購入推奨ではありません。紹介したデータや戦略は一つの強力な指標として参考にし、投資判断はご自身のリスク許容度に応じて行ってください。
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