節約しているのに、なぜか月末に残らない

入金力 入金力

コンビニを減らした。外食も少し我慢した。サブスクも見直した。それなのに月末になると、思ったほどお金が残っていない。

こんな月が続くと「自分は節約が苦手なのかも」と落ち込むよね。

でも原因は、使いすぎだけじゃない。給料が入った瞬間、生活口座に全額置いたままになっていると、貯蓄も旅行代も家電代も、日々の支出と同じ財布から出る。

全部が一緒なら、目の前の支払いが先にお金を取っていく。月末に残った分を貯めようとしても、残り物になりやすい。

節約を増やす前に、お金が入った後の行き先を決めた方が早いことがある。

家計は金額より「通る順番」で変わる

給料30万円から3万円を貯めるとしても、順番が違うだけで難しさが変わる。

残ったら貯める

給料 → 日々の支出 → 想定外の出費 → 月末の残り → 貯蓄


先に流れを作る

給料 → 引き落とし分を確保
     ├→ 予備費
     ├→ 近い予定のお金
     ├→ 将来のお金
     └→ 残りを今月使う

前者は、一か月ずっと判断がいる。「今日は使っても大丈夫?」「月末に足りる?」と何度も考える。

後者は、給料日に大きな配分を終わらせる。使っていい範囲が見えるから、毎回の我慢を減らしやすい。

固定するのは金額ではなく、日付・順番・行き先

「毎月5万円を必ず貯める」と金額だけを固めると、収入や出費が変わった月に苦しくなる。

先に固定したいのは、次の三つ。

固定するもの決める内容
日付いつ動かすか給料日の翌営業日
順番何を先に確保するか引き落とし、予備、予定、将来、生活
行き先何のためのお金か支払口座、予備口座、積立先

金額はあとから調整していい。むしろ、最初は少なめで回して、引き落とし不足が起きないか確かめたい。

仕組みは続いてこそ意味がある。張り切って先取りしすぎ、月末に貯蓄口座から戻すなら、流れが逆流している。

お金の行き先は4つでいい

口座をたくさん作る必要はない。役割として四つに分かれていれば、実際の口座は二つや三つでも回せる。

行き先用途置き方
今月払う家賃、カード、光熱費、日々の生活支払口座に残す
もしもに備える病気、失業、急な修理すぐ引き出せる預貯金へ
近く使う税金、車検、旅行、家電、学校行事目的別に積み立てる
将来へ回す老後、長期の資産形成長期用の預貯金や投資へ

近く使うお金と将来のお金を混ぜない方がいい。二年後の車検代を投資に回すと、必要な時に相場が下がっているかもしれない。

投資は最後の行き先の一つであって、最初の引き落とし先とは限らない。カードのリボ払いや返済負担が重いなら、投資額を増やす前に返済と予備資金を整える方が家計は安定しやすい。

給料日に作る配線の例

手取り30万円の例を置くけど、割合をまねする必要はない。見るのは流す順番だけ。

行き先自分の場合
固定費・カード引き落とし170,000円
日々の生活費60,000円
もしもの予備費20,000円
近い予定の積立20,000円
将来の貯蓄・投資20,000円
自由に使うお金10,000円
合計300,000円

自由に使うお金も最初から入れておく。これをゼロにすると、家計はきれいでも生活が持たない。

自動化すると「今月だけ」を減らせる

行動経済学でも、意思の強さに頼るより、先に仕組みを作る方が続きやすいという考え方があります。

たとえば「Save More Tomorrow」という仕組みでは、将来の昇給時に貯蓄率を上げる約束を先にしておく仕組みだった。意思の強さへ頼るより、未来の配分を前もって決める発想だね。

CFPBの調査でも、給料日ごとなど必ず動く自動貯蓄ルールは、買い物の端数を貯めるような条件付きルールより、大きな貯蓄額や目標到達と関連していた。

自動化するなら、次の順番が扱いやすい。

設定やること
1給料日と主な引き落とし日を並べる
2引き落とし分と余裕額を支払口座に残す
3給料日の翌営業日に予備費と予定資金を振り替える
4将来資金を自動積立する
53か月後に金額だけ見直す

収入が毎月違うなら「最低額+余った分」にする

歩合、残業、フリーランスなどで収入が変わると、毎月同じ金額を固定しにくい。

その場合は、低めの月でも回る最低額だけ自動化する。多く入った月は、月末ではなく入金直後に追加分を振り分ける。

通常月 → 最低額を自動で流す

多い月 → 通常の流れ
       + 増えた分を「予備・予定・将来・自由」へ配る

少ない月 → 積立額を下げても、振り分ける順番は残す

固定しすぎて苦しくなるサイン

自動化は便利だけど、合わない金額を放置すると別の問題が出る。

起きていること見直す場所
毎月、貯蓄口座から戻している先取り額が大きすぎる
カード利用額が増えている生活費の見積もりが小さすぎる
税金や車検で毎回崩れる近い予定の積立が足りない
預金は増えるが借入も増える家計全体では残っていない
楽しみを全部後回しにしている自由費を先に確保する

最初の30分で決める表

細かい家計簿より先に、この表だけ埋めれば配線を作れると思います。

決めること自分の場合
給料日・主な入金日
固定費とカードの引き落とし日
支払口座に残す最低額
もしもの予備へ送る額
近い予定と必要時期
将来へ送る額
自由に使う額
自動振替日
次に金額を見直す日

最初から完璧に作らなくていい。少ない額で一度回して、足りない場所を直す。その方が自分の生活に合った流れになる。

まとめ:節約は配線を作った後でいい

節約は無駄じゃないです。
でも、毎回の買い物で我慢を続ける前に、給料がどこへ流れるかを決めた方が家計は静かになる。

固定するのは、無理な貯蓄額ではなく日付・順番・行き先。今月払うお金、もしものお金、近く使うお金、将来のお金を先に分ける。残った範囲で生活する。

家計簿で過去を責めるより、次の給料日の配線を変える。お金が残らない時は、そこから始めていいと思いますよ。

あわせて読みたい

節約は、何でも削ればいいわけではありません。

削る支出と残す支出を分けておくと、我慢だけに頼らず家計を整えやすくなります。

関連記事:
削る支出と削らない支出の分け方|節約は「金額」じゃなく「役割」で見る

家計の配線を整えた後は、入金力そのものを上げる考え方も大事になります。

残業で時間を削るだけではなく、単価や仕組みを見直す考え方はこちらで整理しています。

関連記事:
入金力を増やすなら残業より「単価」を上げる

固定費は、一度見直すと長く効くことがあります。

特に保険は気づかないうちに膨らみやすい固定費なので、家計の流れを作る前に確認しておきたい部分です。

関連記事:
入金力アップのための“保険の見直し”ガイド

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