ボーナスが入る時期になると、少し気持ちが大きくなります。
普段なら買わないものを買いたくなったり、外食を少し豪華にしたくなったり、旅行、家電、服、趣味など、前から欲しかったものにお金を使いたくなることがあります。
これはかなり自然なことだと思います。
私自身も、ボーナスが入ると「今回は少しくらい使ってもいいか」という気持ちになります。むしろ、全部を我慢して投資に回すのが正解だとは思っていません。
ただ問題は、ボーナスが入ったのに、数ヶ月後には何に使ったか分からない状態になることです。
これが一番もったいないです。
ボーナスは、毎月の給料とは違います。まとまった金額が入るからこそ、家計を整える力もありますし、投資の入金力を一気に高める力もあります。
でも、ルールなしで使うと、ただの大型浪費イベントで終わってしまいます。
この記事では、ボーナスを浪費で終わらせないための配分ルールを考えていきます。
※本記事は特定の投資商品を推奨するものではありません。家計管理・資産形成の考え方としてお読みください。
ボーナスが消える一番の理由
ボーナスが消える理由は、金額が大きいからではありません。
理由は、最初に分けていないからです。
ボーナスが普通預金に入ったままだと、毎月の生活費と混ざります。すると、少し外食する。欲しかったものを買う。クレカの支払いに回る。なんとなく口座残高が減る。気づいたら残っていない。こういう流れになりやすいです。
毎月の数千円の支出には慎重なのに、ボーナスの数万円には急に甘くなる。人間のお金の感覚は、けっこう雑です。
だからボーナスは、入った瞬間に「使い道」を決める必要があります。
使う前に分ける。これだけで、かなり結果が変わります。
ボーナスは3つに分ける
私が一番分かりやすいと思うのは、ボーナスを次の3つに分ける方法です。
| 分類 | 役割 |
|---|---|
| 守るお金 | 生活防衛資金・固定費・急な支払いへの備え |
| 増やすお金 | 投資・自己投資・将来の資産形成 |
| 使うお金 | ご褒美・旅行・趣味・家族との時間 |
大事なのは、「使うお金」も最初から入れることです。
ボーナスを全部投資に回そうとすると、気持ちが持たない人もいます。そして我慢しすぎると、あとから反動で大きく使ってしまうことがあります。
それなら最初から、「ここまでは気持ちよく使っていい」と決めた方が健全です。
投資も大事ですが、生活の満足度を完全に削る必要はありません。資産形成は長期戦です。続けるためには、納得して使うお金も必要です。
基本の配分ルール
初心者から中級者向けに考えるなら、最初はこの配分が使いやすいと思います。
| 使い道 | 配分 |
|---|---|
| 投資・資産形成 | 40% |
| 生活防衛・固定費への備え | 30% |
| ご褒美・自由費 | 20% |
| 予備費 | 10% |
例えばボーナスが30万円なら、こうなります。
| 使い道 | 金額 |
|---|---|
| 投資・資産形成 | 12万円 |
| 生活防衛・固定費への備え | 9万円 |
| ご褒美・自由費 | 6万円 |
| 予備費 | 3万円 |
この形にすると、かなりバランスが良いです。
全部使い切るわけでもない。全部投資して苦しくなるわけでもない。守りも作りながら、将来にも回せる。
私的には、ボーナスは「一発で人生を変えるお金」ではなく、「家計の流れを整えるお金」だと思っています。
この感覚を持つと、無駄遣いはかなり減ります。
まず優先するのは生活防衛資金
ボーナスが入った時、すぐ投資に回したくなる人もいると思います。ただ、生活防衛資金が少ないなら、まずは守りを優先した方がいいです。
生活防衛資金とは、急な出費や収入減に備えるお金です。
例えば、次のようなものです。
- 病気やケガ
- 家電の故障
- 車検や修理
- 冠婚葬祭
- 仕事の収入減
- 引っ越し
- 家族関係の急な出費
こういうものは、予定していない時に来ます。
この時に現金がないと、投資商品を売る、クレカに頼る、ローンを使う、という流れになりやすいです。せっかく積み上げた投資を、生活費のために崩すのはかなりもったいないです。
だから、生活防衛資金がまだ少ない人は、ボーナスの大きな役割を「守りの強化」に置いていいと思います。
投資は大事です。でも、守りが弱い投資は続きにくいです。
借金・リボ払いがあるなら投資より先に整理する
もしリボ払いや高金利の借入があるなら、ボーナスの優先順位はかなり変わります。
この場合、投資より先に返済を考えた方がいいです。
なぜなら、高金利の借入は資産形成の逆回転だからです。投資で年数%のリターンを狙っていても、裏側で高い金利を払っていたら、かなり苦しくなります。
もちろん住宅ローンのように金利が低く、計画的に返済しているものは別です。
ただ、次のようなものがあるなら、ボーナスは「投資資金」より「負債の圧縮」に使う価値があります。
- リボ払い
- 消費者金融
- 高金利のカードローン
- 分割払いの積み重なり
個人的には、借入を減らすことも立派な入金力アップだと思っています。毎月の返済が減れば、その分だけ将来の投資余力が増えるからです。
毎月の生活費に余裕が少ない人
毎月の生活費にあまり余裕がない場合は、無理に投資額を増やす必要はありません。
ボーナスが入ると「せっかくだから投資に回したい」と思うかもしれません。ただ、毎月の生活がギリギリの状態で投資額だけを増やすと、あとから生活費が苦しくなり、結局取り崩すことになる場合もあります。
この場合は、まず生活を安定させることが優先です。
| 使い道 | 配分 |
|---|---|
| 生活費・固定費の補助 | 40% |
| 生活防衛資金 | 30% |
| ご褒美 | 10% |
| 投資 | 10% |
| 予備費 | 10% |
この配分なら、無理に背伸びせず、少しだけ投資にも回せます。
私としては、資産形成は「無理して投資額を増やすゲーム」ではないと思っています。続けられる範囲で、生活を壊さずに積み上げることが一番大事です。
ボーナスを使って生活を整える。それも、かなり大事な資産形成の一部です。
ご褒美費は悪ではない
ボーナス記事でありがちなのが、「無駄遣いするな」「全部投資しろ」「浪費は敵」みたいな話です。
でも私は、これは少し極端だと思います。
ボーナスの一部をご褒美に使うのは悪くありません。むしろ、最初からご褒美費を決めておく方が、使いすぎを防ぎやすいです。
例えばボーナス30万円なら、6万円は自由に使う。旅行でもいい。外食でもいい。欲しかったものでもいい。家族へのプレゼントでもいい。
大事なのは、金額を決めることです。
「余ったら使う」ではなく、「ここまでは使っていい」と決める。
これなら罪悪感も減りますし、ダラダラ使い続けることも防ぎやすくなります。
投資を続けるには、生活の納得感も必要です。楽しくない資産形成は、長く続きません。
ボーナスで注意をしなければいけない使い方
ボーナスで一番危険なのは、固定費を上げる使い方です。
例えば、次のようなものです。
- 高額な車に乗り換える
- 家賃の高い部屋に引っ越す
- 高額サブスクを増やす
- 分割払いで高い買い物をする
- 維持費の高い趣味を始める
一回の買い物で終わるなら、まだ管理しやすいです。でも固定費が増えると、その後の毎月の入金力が落ちます。
ボーナスでテンションが上がって固定費を増やす。その結果、毎月の投資額が減る。これはかなり避けたいパターンです。
ボーナスは一時金です。でも固定費は毎月続きます。
一時金で毎月の負担を増やすのは、かなり慎重に考えた方がいいです。
投資に回すなら一括か分割か
ボーナスを投資に回す時に迷うのが、一括投資か分割投資かです。
これは正解が一つではありません。
長期で見るなら、一括投資の方が機会損失を減らしやすい場面もあります。一方で、相場が高く感じる時に一括で入れると、精神的に不安になる人もいます。
初心者から中級者なら、私は分割でも十分だと思います。
例えば、ボーナスから12万円を投資に回す場合、次のような形です。
- 4万円ずつ3ヶ月に分ける
- 2万円ずつ6ヶ月に分ける
- 通常積立に上乗せする
大事なのは、相場を完璧に読むことではありません。
決めた金額を、決めたルールで投資に回すことです。
ボーナス投資で一番避けたいのは、気分で買って、下がったら怖くなって売ることです。それなら最初から分割して、メンタルの負担を下げた方が続けやすいです。
毎月積立を軽くして、ボーナス年2回投資にする方法
投資というと、毎月コツコツ積み立てるイメージが強いです。
もちろん毎月積立はかなり優秀です。給料日に自動で投資できれば、感情に左右されにくく、続けやすいからです。
ただ、全員が毎月安定して投資できるわけではありません。毎月の生活費に余裕が少ない人もいます。子どもの費用、車の維持費、住宅ローン、急な支出などで、毎月の積立が重く感じることもあります。
そういう場合は、無理に毎月積立を続けるよりも、毎月の積立額を下げて、ボーナス時に年2回まとめて投資するという方法もあります。
例えば、毎月3万円の積立がきついなら、毎月1万円に下げる。その代わり、夏と冬のボーナスでそれぞれ10万円ずつ投資する。
この場合、年間の投資額はこうなります。
| 投資方法 | 毎月積立 | ボーナス投資 | 年間投資額 |
|---|---|---|---|
| 毎月3万円積立 | 36万円 | 0円 | 36万円 |
| 毎月1万円+ボーナス年2回 | 12万円 | 20万円 | 32万円 |
| 毎月2万円+ボーナス年2回 | 24万円 | 20万円 | 44万円 |
この形なら、毎月の生活を圧迫しすぎずに、年間の入金額を維持しやすくなります。
私としては、資産形成で大事なのは「毎月いくら積み立てるか」だけではなく、年間でいくら投資に回せるかだと思っています。
毎月の積立額が低くても、ボーナスで補えれば、年間の入金力は十分に作れます。
この方法のメリット
毎月積立を軽くして、ボーナス年2回投資にするメリットは、毎月の家計に余裕が生まれることです。
毎月3万円の積立が負担になっている人にとって、1万円に下げるだけでもかなり楽になります。家計に余裕が出ると、クレカの使いすぎや生活費の取り崩しも減らしやすくなります。
また、ボーナス時にまとめて投資することで、「ボーナスを何となく使って終わる」という状態も防げます。
先に投資分を抜いておけば、残りを生活防衛資金やご褒美に分けやすくなります。
注意点もある
ただし、この方法にも注意点はあります。
まず、ボーナスが安定して出る前提になりやすいことです。会社の業績や勤務先の状況によって、ボーナスは減ることもあります。そのため、ボーナス投資を前提にしすぎると、予定が崩れる可能性があります。
次に、一括投資になるため、投資タイミングの影響を受けやすいことです。ボーナス直後にまとめて投資したあと、相場が下がることもあります。
その値動きに耐えにくい人は、ボーナスを受け取った後に3ヶ月から6ヶ月へ分けて投資する方法もあります。
例えば、冬のボーナスから12万円を投資に回すなら、次のような形です。
- すぐ4万円
- 翌月4万円
- 翌々月4万円
これならボーナス投資の良さを残しながら、一括投資の不安を少し下げられます。
毎月積立をやめるのではなく、軽くする
ここで大事なのは、毎月積立を完全にやめる必要はないということです。
毎月積立をゼロにすると、投資習慣が切れやすくなります。だから私なら、毎月積立は少額でも残します。
例えば、次のような形です。
- 毎月5,000円
- 毎月1万円
- NISAの最低限だけ
- ポイント投資だけ続ける
このように、小さくても投資の流れを残しておく。そのうえで、ボーナス時に大きく入れる。
この形は、毎月の生活を守りながら、年間の入金力も落としにくい方法です。
投資は、無理に毎月きれいな金額を積み立てる必要はありません。大事なのは、生活を壊さずに続けることです。そして、年間で見た時に資産形成が前に進んでいることです。
状況別のボーナス配分例
ボーナスの配分は、全員同じである必要はありません。自分の家計状況に合わせて変えていいです。
生活防衛資金が少ない人
| 使い道 | 配分 |
|---|---|
| 生活防衛資金 | 50% |
| 投資 | 20% |
| ご褒美 | 20% |
| 予備費 | 10% |
この場合は、守り優先です。
投資額は少なく見えるかもしれませんが、生活防衛資金が整うと、次から投資に回しやすくなります。
借入やリボ払いを整理したい人
| 使い道 | 配分 |
|---|---|
| 返済 | 60% |
| 生活防衛資金 | 20% |
| ご褒美 | 10% |
| 投資 | 10% |
この場合は、返済が最優先です。
高金利の負担を減らすことは、将来の家計改善に直結します。
毎月の生活費に余裕が少ない人
| 使い道 | 配分 |
|---|---|
| 生活費・固定費の補助 | 40% |
| 生活防衛資金 | 30% |
| ご褒美 | 10% |
| 投資 | 10% |
| 予備費 | 10% |
この場合は、無理に投資額を増やすよりも、生活の安定を優先します。
投資をゼロにしなくてもいいですが、生活が苦しくなるほど入れる必要はありません。
家計が安定している人
| 使い道 | 配分 |
|---|---|
| 投資 | 50% |
| ご褒美 | 20% |
| 生活防衛・予備 | 20% |
| 自己投資 | 10% |
この状態なら、投資比率を高めてもいいと思います。
ただし、全部を投資に回す必要はありません。使うお金を残しておいた方が、長く続けやすいです。
毎月積立が重い人
| 使い道 | 配分 |
|---|---|
| ボーナス投資 | 40% |
| 生活防衛資金 | 25% |
| ご褒美 | 20% |
| 予備費 | 15% |
この場合は、毎月積立を軽くして、ボーナス時にまとめて投資する形が合いやすいです。
毎月の投資額を無理に高く保つより、年間で投資額を確保する考え方です。
私ならこう考える
私なら、ボーナスは「未来に送るお金」と「今を楽しむお金」に分けます。
全部未来に送ると、今が少し味気なくなる。全部今に使うと、未来の自分が苦しくなる。
だから、どちらか一方ではなく、両方に配る。この考え方が一番しっくりきます。
特に資産形成初期は、ボーナスの使い方でかなり差が出ます。毎月の給料から投資に回すのが難しくても、ボーナスの一部を投資に回せば、年間の入金額は大きく変わります。
月1万円の積立なら年間12万円。ボーナスから追加で10万円入れられれば、年間22万円です。
これを何年も続けると、かなり差になります。
ボーナスは一回だけ見ると臨時収入です。でも毎年のルールにすると、資産形成の大きな柱になります。
今日からやること
ボーナスが入ったら、まず次の3つをやるのがおすすめです。
1つ目は、ボーナス額を生活費口座に放置しないことです。入ったらすぐに、投資用、生活防衛用、ご褒美用に分けます。
2つ目は、ご褒美費を先に決めることです。使ってはいけないではなく、使っていい金額を決めます。
3つ目は、投資に回す金額を自動化することです。一括でも分割でもいいので、いつ、いくら入れるかを決めます。
毎月積立が重い人は、毎月の積立額を下げて、ボーナス投資で補う形も考えてみてください。
ここまで決めれば、ボーナスがなんとなく消える可能性はかなり下がります。
まとめ
ボーナスを浪費で終わらせないために大事なのは、我慢ではありません。
大事なのは、配分です。
守るお金。
増やすお金。
使うお金。
この3つに分けるだけで、ボーナスの意味は大きく変わります。
ボーナスは、全部使ってはいけないお金ではありません。でも、全部なんとなく使っていいお金でもありません。
一部は今の満足に使う。一部は生活を守るために残す。一部は未来の資産形成に回す。このバランスができると、ボーナスはただの臨時収入ではなく、入金力を高める武器になります。
毎月積立がきつい人は、無理に毎月の金額を大きくする必要はありません。毎月は小さく続けて、ボーナスで年2回大きく入れる方法もあります。
資産形成で大切なのは、見栄えのいい積立額ではなく、続けられる仕組みです。
私としては、ボーナスは「使い方で差が出るお金」だと思っています。
入った瞬間は同じ金額でも、浪費で終わる人と、資産形成に変える人では、数年後に見える景色が変わります。
だからこそ、ボーナスは気合いで守るのではなく、ルールで分ける。
これが一番現実的で、続けやすい方法だと思います。
免責事項
本記事は資産形成に関する一般的な考え方を紹介するものであり、特定の金融商品や売買を推奨するものではありません。投資には元本割れを含むリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。
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入金力アップのための保険の見直し
ボーナスを使って家計を整えるなら、一度だけの使い道だけでなく、毎月の固定費も見直したいところです。
特に保険は、気づかないうちに支出が大きくなりやすい固定費です。毎月の保険料を見直せれば、その分だけ将来の入金力を増やしやすくなります。
固定費を軽くして投資元本を増やす考え方はこちらの記事でも整理しています。
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ドルコスト平均法について
ボーナスを投資に回すとき、一括で入れるか、数ヶ月に分けるかで迷う人も多いと思います。
一括投資には機会損失を減らしやすい面がありますが、投資直後に下がると精神的な負担も大きくなります。分割投資は効率だけで見れば最適ではない場面もありますが、続けやすさという意味ではかなり使いやすい方法です。
ドルコスト平均法の考え方はこちらの記事でも整理しています。
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